バスケ界隈の隅っこで

妄想妄言ファンタジー

バスケの好きなところについて考える

どうも、バッカスのオッサンです。

日々ね、中学生にバスケットボールを教えているんですが。

バスケを教えると言っても、基本の動作から、もう少し進んだ技術練習から、チーム戦術など、教えることは多岐にわたるわけです。

で、その教え方や方向性については、だいぶと個人差というか、教える人の個性やキャラクターが反映されるわけです。

まずそのカテゴリーにあったものかどうか、またはチームカラーにあったものかどうか⋯や、チームに集まったメンバーにあったものかどうか⋯というところは大事だよってのは大前提として。

それらを踏まえた上で、出てくる個性の話。

 

そういう個性はどこから出てくるのかというと、その人がバスケのどんなところが好きなのかという部分に要素が詰まってると思ってます。

大別すると、いわゆるチームプレイが好きか⋯とか、1on1が強いバスケが好きか⋯とかになってくるんですが、その中でもドライブが⋯カッティングが⋯インサイドでのガツガツしたやり合いが⋯パッシングボールムーブからのスリーポイントが⋯とか、細かい要素を分けていくと、無限と言っていいくらい指導者の趣向って違うと思っていて。

なので、私も所属するチームで試合をさせてもらったとき、新しいチームさんに出会う度、いろんな考え方のバスケに触れられて楽しいんです。

 

正直いうと、自分とあまりにも考え方が違うと、好きじゃないなって思うこともあります。

ただ、好きじゃない戦術の中にこそ、自分の知らないバスケの要素があるはずなので、それを分析することこそが一番の勉強かも知れないですね。

自分が好きなバスケは自分にとって正しいだけで、自分が好きじゃないからってバスケとして正しくないわけじゃないのでね。

食わず嫌いは損をしますよ、この業界は、ええ。

 

私がどんなバスケを好きかっていう話を戦術的な部分で進めるとなると、とりとめのない話になりそうなので、バスケットボールというスポーツの好きな部分について今日は書けたらいいなと思っています。

そう、書けたらいいな⋯なので書けない場合もあるということ。

書きたいことがスルッと書けるほど、文章っていうものは甘いものじゃないってことです。

 

私が思うバスケの魅力はまず、選手の個性が際立っている方が面白くなるという部分。

大きかったり小さかったり、スピードが持ち味だったりパワーが持ち味だったり、シュートが得意だったりパスが得意だったり。

それら、選手個人個人の能力がバラついていて、何かに特化した職人的な集まりのチームのほうが、見ていて面白いと感じます。

もちろん、オールラウンダーと呼ばれる全てのプレーにおいて能力が高く、それでいて体格にも恵まれている選手が多く揃っていたほうが、チームは強くなりやすいかも知れません。

けれど、私の趣味においては尖ったチグハグの個性を持った選手が揃っている方が魅力的なのです。

その個性を絶妙に混ぜ合わせ、奇跡のようなバランスで成立しているチームが私は好きですね。

 

そのチームが強いかどうかは別の話なんです。

より面白く感じるのはどういう形かという話なので、強さに関しては論点が違うということでスルーしてください。

 

プレーの面で言うと、バスケで一番気持ちいいのは、以心伝心を感じるときです。

ボールをコントロールしている人が、例えば「右側のDFがヘルプの意識が高いから、右へのドライブフェイクで反応させよう⋯そしたら裏のスペースが一瞬空くので、そこに味方が飛び込んでくれたら最高(この間0.2秒)」と感じてその通りのプレイをした時に、アイコンタクトすらしてない味方がイメージ通りの反応をしてくれる。

私はこういう場面に最高にシビレます。

もちろん、そこに至るにはチーム内での意識の共有や、約束、繰り返し練習することなどの努力があり、決して奇跡の瞬間などではありません。

だけど、奇跡じゃないからこそ嬉しいのです。

同じような場面がたまたまで成立することもあります。

でも偶然や奇跡じゃなく、繰り返し繰り返し積み上げてきたものが瞬間の意図と判断で成立するからこそ、本当に感動するんですよね。

 

バスケって50点から80点、あるいは100点以上入ったりする競技なので、得点シーンは1チームで20回〜40回くらいあったりするんですが。

それだけの回数があっても、こういう場面はそんなに見られるわけじゃないので、非常に貴重な瞬間です。

 

何よりこういう以心伝心を感じたプレイヤーどうしが、一番気持ちいいと思うんですよ。

チームの戦術という電波で、一瞬だけ脳がつながったような経験。

一度体験すると、もっとそういう場面に出会いたい、作り出したいと欲が出ると思うんですよね。

もっと経験したい、もっと体験したいという欲こそが向上心につながると思うので、私はこういうことを伝えられるようなコーチになりたいと日々思っております。